社会生活の民具 - 鹿児島民具学会笠沙町中央公民館収蔵民具調査「笠沙の民具図録」 | 鹿児島の民俗 - 薩摩民俗HOME

社会生活その他の民具

個別民具解説

警防団員配置一覧表警防団員配置一覧表

せんそうの くうしゅうをふせぐ人の はいち表

戦中に使われた小浦警防団員配置一覧表の掲示板。『笠沙町郷土誌(中)』によれば,昭和19年(1944)ごろに作成されたもの。2枚の杉板を,裏の下駄状の足でつないでいる。釘止め8箇所。シュロ紐で壁などにかけられたと思われる。昭和14年の警防団令により同年4月1日笠砂村警防団が組織され,空襲警報の伝達や非難誘導などを行った。現在の消防団の前身。

幅35.5cm,長さ65.5cm,厚さ6mm


押売御断りの板

家にかける,おしうりをことわるための板

押売り・物貰い・ゆすりお断りの看板。家の玄関口などにかけたと思われる。板には段がついており,不要になった板切れを再利用したのではないかと思われる。防犯組合は犯罪予防,防犯意識の普及浸透を目的とした民間治安組織。戦後,加世田警察署管内に加世田地区防犯連合会発足している。笠沙町内の防犯組合は,まず玉林地区に昭和32年(1957)に結成されている(郷土誌・中巻)。

押売御断りの板

幅17.2cm,長さ21.5cm,厚さ1cm


川辺郡役所建築寄附感謝状

ぐんやくしょをたてた人へのかんしゃじょう

小浦の中尾與左衛門氏が加世田村に川辺郡役所を建築寄附したことに対し,官選鹿児島県知事千頭清臣が明治33年に贈呈した感謝状。川辺郡役所は明治31年,加世田村麓に落成している。当時中尾氏は鮪(しび)網,ブリ・カツオ漁など各種の漁業を経営しており,豊漁の時期であったという(笠沙町郷土誌 中巻)。

川辺郡役所建築感謝状

縦22.5cm,横35cm


タイプライターの活字と早見盤

日本語タイプライターのかつじと早見ばん

役場などで使われた日本語タイプライター(商品名パンライター)の部品。活字セットと早見盤。パンライターは本体で機械的に,写真の活字盤から必要な活字を一字ずつ拾い上げ→インクを塗って→紙に打ち付けるというもの。ワープロ・パソコンの導入により使われなくなった。文字盤は,活字を見つけやすくするためのもので,真ん中に使用頻度の高い1級活字,左右に2・3級の活字が並んでいる。

タイプライターの活字と早見盤

活字板縦16.5cm,横32.5cm,
厚さ2cm

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