9月 敬老会素描 加世田市中山の敬老会から,地域を伝え告ぐ伝承者と地域を支える人々を描く| 加世田風物詩 < 南さつま半島文化|
9月15日の敬老の日は,老人を敬愛し,長寿を祝う日として,それまであった老人の日から昭和41年に名称を変えて,作られました。市内には90歳以上のお年寄りが1996年9月現在181人いらっしゃいます。
さて,一昨年(1994)久木野の中山の敬老会にお邪魔しました。婦人会の皆さんが朝から準備した手作りの料理を前に,会が始まりました。民生委員さんの「中山は大家族が多くてすばらしいと思います。ただ,90歳以上の方がお一人と,80歳を過ぎるとあちらに行かれる方が多いようで…」のお祝いの言葉に,会場がどっと盛り上がりました。
それに応えて,お年寄りの代表から「日本一の敬老会をありがとうございます。健康に気をつけて,仲間同士のふれあいを大切に,家庭でもよきおじいさん,おばあさんになれるようにします」とお礼のことばがありました。
レクリエーションでは,お孫さんたちによる「おばあちゃま,おじいちゃまお元気で長生きしてください」の言葉の後かわいい歌。小中学生の演奏,見事な大正琴や婦人会の手踊り,仮装の美女も登場し,その日は夜遅くまで公民館の明かりが灯っていました。
この敬老会には70歳以上の方41名が参加されました。集落が一つにまとまるすばらしい行事でした。
お年寄りとともに暮らしていく社会が当たり前となって来ました。お年寄りには引き続きわが村の先輩としてご指導いただき,また,私たちも敬老の気持ちをこの日だけでなく,いつでも持っていたいものだなあと,お元気な皆さんを見ながら感じました。
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