節 | 史料 | 注・固有名詞 | 頁 |
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3 仏寺 |
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3-1 |
古宝山東泉寺〔地頭宅地より亥方、四町余。〕 久志村にあり。加世田邑日新寺の末にして、曹洞宗なり。本尊薬師如来。開山雲昇麟鷲和尚。大永年中建立なりといふ。中興開山特峯和尚。〔日新寺十五世、元禄四年、遷化。〕 当邑の菩提所なり。 |
【古宝山東泉寺】【久志村】 |
27-7b |
3-2 |
宝亀山阿弥陀寺安養院〔地頭宅地より午方、十五町〕 久志村港内博多浦にあり。坊泊邑一乗院の末にして、真言宗なり。本尊地蔵菩薩。開山中天竺法幢仙人、法幢宝亀年中来朝して開基す。故に宝亀山と号す。又宝亀中亀ありて、海上より阿弥陀の像を負ひ来れるとて、宝亀山と名つくといひ伝ふ。今其阿弥陀仏は、〔木立像、高サ一尺。〕当寺の戊亥、二町許に堂ありて安置す。〔或説に其古像は、行脚僧偸み去りしといふ。〕中興開山を典位法印といふ。当邑の祈願所なり。 |
【宝亀山阿弥陀寺安養院】 |
27-8a |
付記1 |
○阿弥陀堂 前文に出つ。 |
【阿弥陀堂】久志 |
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3-3 |
仏徳山正法寺〔地頭宅地より子方、二里半。〕 秋目村にあり。加世田邑日新寺の末にして、曹洞宗なり。本尊阿弥陀如来。〔座像。長二尺三寸五分。〕 開山玉渚等与和尚。〔日新寺第二世。〕 初め海蔵寺といひしを、元和六年、庚申、八 |
【仏徳山正法寺】 |
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月、 持明夫人〔慈眼公正配。〕 再営して、寺録を給与し、本尊を |
【持明夫人】 |
27-8b |
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3-4 |
虚空蔵堂〔地頭宅地より、卯方四町。〕 久志村にあり。此虚空蔵は、疱瘡の願に霊応ありとぞ。小児の未だ痘を病ざる者は、其軽きを祷り、既に痘を歴し者は、報賽なりとて、春秋の彼岸、参詣する者甚た多しとかや。 |
【虚空蔵堂】疱瘡の願の霊応あり |
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