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鹿児島民具第25号 - 霧島山麓特集号(2013.3刊行)

■編集後記■

○会誌25号をお届けします。編集子の怠惰で発行が遅れましたことを、お詫び申し上げます。
○今号は、昨年実施した共同調査の特集号です。参加者全員から、予定を大きく超える分量の、貴重な調査報告をいただきました。分冊も検討しましたが、「一冊で湧水町の民具・民俗を見渡せる初めて報告書を」と考え、無理をして分厚い本といたしました。それでも掲載しきれず、執筆者の皆様には、減頁や写真カットのお願いをさせていただきました。なにとぞご了承ください。
○これだけ多彩な論稿が揃うということは、地方にあって、鹿児島民具学会会員の探究心がどこまでも旺盛だということの証でしょうか。
○今回の調査でも、またまた台風来襲。調査2日目は、フィールドワークが困難なほどの暴風雨の中、屋内作業として、湧水町郷土資料館に収蔵してある民具を、参加者全員で調査しました。民具カード作りが初めてという方もおり、調査方法の解説の時間を持てばよかったなあと反省していま す。しかしこの屋内調査は、つつはの郷土研究会の皆さんから民具の使用法・作成法を一点一点説明していただき、大変有意義なものとなりました。
○フィールドワークは駆け足で、次からつぎへと新鮮な情報を記録していきます。帰宅後、民具カ ードを整理してはじめて、調査時には気付かなかった発見があり、体系化された民具像を浮かび上がらせることができます。資料館は今春リニューアル。どんな展示になるのか楽しみです。
○調査に際し、湧水町教育委員会、つつはの郷土研究会をはじめ、各集落の伝承者・関係者の皆様にお世話になりました。改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
○2013年1月の例会会場として、鹿児島県歴史資料センター黎明館の使用が許可されました。下野会長によれば、黎明館発足にあたり、その13年前から毎年本会会員たちも参加し、全県の調査と民具収集に協力したとのこと。その黎明館で例会を開催できることは、私たちにとっても大変由緒深 く、意義あることです。それだけに、私たちの一層の自覚と努力が要請されます。

(井上賢一)

会誌『鹿児島民具』


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