牧洋一郎
1 はじめに
かつての集落単位での製糖活動(サトウスメ)は、島内で約300か所あったが、現在では、ここ伊関沖ヶ浜田集落(84世帯、154人)に1か所2軒を残すのみである(31号小屋、34号小屋)。現在、31号小屋は法人化(種子島沖ヶ浜田黒糖生産協同組合)しているが、34号小屋は法人化していない。本集落は、太平洋側(東海岸)に位置する長閑な農村地帯である。そして、製糖期間は毎年11月下旬から翌年3月頃までである。(伊関校区全体では平成30年9月現在、211世帯・393人)
2 沖ヶ浜田の現況
農家数は減少し、過疎化・高齢化の進んでいる地域ではあるが、古くからの伝統的産業を守り続けてきた特異的な地域でもある。Iターン者も参加し、団体として法人格を得、サトウスメを継承している地域である。一日5~6トンのサトウキビから500~600キロの黒砂糖を製造している。①2018年、31号小屋は、国の助成金にもより法人設立となった(「沖ヶ浜田黒糖生産者組合」から「種子島沖ヶ浜田黒糖生産協同組合」へ)。②助成金により圧搾機を新調し(730万円)、リニューアルを図っている。③公的機関(保健所等)の制約を受ける。作業場の床にセメントを張る、作業帽の着用等。
3 今後の調査事項と課題
品種改良された質の高いキビの品種は何か、一期間の費用及び収益について、他所からの参画者はいるが後継者がいないといわれている情況、製糖作業日が少ない理由(キビが少ない、作業者の集まりが少ない…15人程度必要)をさらに調査を要す。
2024年7月例会 - 2024.7.14 鹿児島県歴史・美術センター黎明館