松田 誠
準備…笠のホネを約40本(1本の長さは約2m)。ヘギ(ひも状。1本の長さは約10m)。
①笠作り…最初はホネ5本を放射線状に組んで中心からヘギで編み始める。約10cm編んだら10本加え、最後は80本になる。放射状の菊底編み(ザル編み)が美しい。山型になるように編むために立ててホネを押さえ、加減しながら編む。
②それまでと反対側(外側)へホネを押さえながら、逆の左回りに編んでいく。急に曲がらないので緩やかに押さえながら編んでいく。お茶の葉の粉が落ちないようにするため、隙間が開かないように編む。ここが一番難しい。
③約15分竹棒で叩いて網目を締め、縁になる部分を一本一本折り曲げて外れないように引っ掛けていく。
④笠完成。内側と外側をカラスグチで外れないように挟んで針金(昔はつずら)で結ぶ。
⑤台作り。ホネは笠用の皮を取った「み」を約200本準備。台はホネだけで交互に編んだ網代編み。高さを同じにするため、絶えず物差しで測る。
⑥素人にはちょうど良い長さなのか分からない。
⑦台は笠の直径と同じサイズ。左右の両端をつなぎ合わせて編む。ここが二番目に難しい。つなぎ目が分からなくなる。
⑧内輪と外輪を取り付けて押さえぶちを添えて編む。上辺と下辺の縁取りがある。カラスグチで縁を挟んでたわみを叩きながら針金で締めていく。表面に張りができて太鼓状に膨らんだ状態になった。
⑨笠と台のサイズがぴったり合って見事なチャベロが完成。笠の直径103cm、台の直径は105cm。
2005年9月例会 - 2005.9.3 かごしま県民交流センター