伊達廣隆
『自然分娩』とは、どのように定義・解釈なされているのか? ひと言で言えば、『もっともポピュラーな分娩方法』このようなことなのか? 「お産の進行を助ける医療行為」の解釈と判断には、かなりの差がみられる。陣痛促進剤も使用、会陰切開、剃毛、導尿、浣腸までも、基本の医療行為として多くの場合既に慣例化さえしているという。この他にも自然分娩の考え方やその方法はそれぞれの産院でかなりの違いがあるようだ。
不自然な処置を嫌って、助産所や自宅での助産婦介助による分娩を自然分娩として選択する産婦のケースが現在では、ごく僅かだがあるという。
産婆、助産婦らから自宅分娩はごくあたりまえであった時代、助産所にて、または薄暗い北側の自宅・産室での自然分娩の事例。殆ど器械器具などを使わずに多数の子供を無事に取り上げた様子など、さまざまな体験を聞いてきた。
筆者は(義父も)吾児四人、医者も産婆も間に合わないお産を体験した。特に問題もなく、臍帯処理・消毒などの必要最低限の処置も、それなりに無事に済ませている。安産は偶然とみる向きもあるかもしれないが、何れも事故はなかった。どの事例(八回)共に無事であったのだから、これらは必然と言っても良いのであろう。
これらの出産が「自然分娩」と呼ぶに相応しい、本来の姿ではなかろうか?
助産婦(伊東美智子さん)が分娩時にごく少数使用の、器具を展示・紹介。
2007年11月例会 - 2007.11.10 鹿児島市中央公民館