牧洋一郎
平成21年2月15日、西之表市伊関沖ヶ浜田集落を訪問、「沖ヶ浜田黒糖生産者組合」組合長(沖田重利氏)の説明を聞きながら製糖活動の現況を見る。
集落は、住民数約200人・90戸で、砂糖農家数は16戸(世帯)である。
調査事項
(1)スメカス(絞り粕)の処理・・・トラックで運び、牛小屋の敷藁、一部は牛に食べせる。
(2)燃料林・・・家屋の廃材、個人の山から切り出す(間伐を頼まれる)。松材の利用はない。
(3)灰の利用・・・一部作物に撒く。溜めて殆ど捨てる。
(4)石灰を入れる分量、石灰の入手方法・・・第一釜にお茶碗2~3杯、たまに第三釜に少し入れることもある。粉末の食用石灰を薬局で買う。以前の入手方法については知らない(組合長談)。また、以前に比べて黍の品種が良くなっている(農林8号及び17号等)。
(5)砂糖小屋での食事・・・朝食、昼食、ダレヤメ等をする。
(6)竹でまれくのか・・・竹の利用は現在なし。以前は大名竹で、現在はビニールを使用する。
(7)温度を計るのは・・・棟梁の指揮監督による。煮えてくる状況、沸騰の具合により感で計る。
(8)圧搾機小屋~釜小屋・・・ビニールパイプで繋ぐ。
(9)時間帯・・・午前5時半~午後3時半頃まで。
*今後の調査事項(課題)・・・阿久根脇本の製糖方法との比較、現在の製糖活動の北限、収益の分配方法、結(イイー)との関係等。
2009年5月例会 - 2009.5.8 鹿児島市中央公民館