濵田 甫
①台湾行政院の招聘により、平成14年9月19日から25日まで、主に台北と台中に滞在し「九二一震災三周年記念」活動の中で催された「景観・芸術・文化竹」展覧会等で台湾の竹製民具を見る好機を得た。
②台湾産主要竹類(数字は竹林面積、万ヘクタール) 麻竹(9.1)台湾真竹(4.4)●竹(3.1)緑竹(0.4)孟宗竹(0.3)。全竹林面積は合計で17.6万ヘクタール。
③竹林分布(単位同じ) 台中区南投県(2.2)台南区嘉義県(2.2)台南区台南県(1.6)新竹区苗栗県(1.5)高雄区高雄県(1.5)新竹区新竹県(1.0)竹林は台湾中部の西海岸に多く、低地に麻竹と●竹が、高地に台湾真竹(300~400メートル)と孟宗竹(1000~一200メートル)が生育している(海抜高)。
④台湾の竹製民具(詳細は会誌十六号に掲載) 火籠(火鉢)、嬰心籠(赤坊籠)、茶籠(茶摘籠)などの台湾真竹製民具。プーキー(ぶい)、脱籠(もみ擦り具)、牛軛(牛つなぎ棒)、謝籃(祝い籃)など刺竹製民具。茶稈(茶筒)は麻竹製。鰻籠(うなぎ捕り籠)は蓬莱竹製。飯筒は黒葉竹製。その他、展覧会周辺で展示または使用されていた竹製民具類には、椅子、机、楽器、竹夫人、筆、竹器、箒、簾、釣竿、花籠、盛器、買物籠、屑籠、簓等があり、その多くが台湾真竹製であった。
⑤台湾における竹製民具の展示館 国立台湾工芸研究所(南投市)、南投県竹芸博物館(同市)で竹博物館を建設予定。
●…草かんむりに刺
2003年5月例会 - 2003.5.24 鹿児島市中央公民館