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例会研究発表要旨

2012年度鹿児島民具学会例会

■古代中国の祭祀・儀礼用の祭具の紹介(その1)

徳留秋輝

 信仰は人間の心の問題として古くから存在する。農耕が主な新石器時代の社会の中では、土偶や岩偶の一部は豊かな実りを祈る地母神崇拝の為の像であると解釈されている。

 中国の岩偶は、玉で作られているのが特徴である。私が収集した岩偶は全て祭祀や儀礼に関係したと思われる。霊獣が多い。

 中国古代文明を象徴する「玉」は、中国では古来より装飾品、日用品として扱われてきただけでなく、礼器として重要な儀礼行為にも使用され、富や権力の象徴、宝石として重宝されてきた。

 原始社会である新石器時代から既に造形の玉製品が生み出され、商(殷)・周時代の青銅器の紋様にも継承されるようになる。新石器時代には既に職業の分化があったことが、玉製品から推定できる。神王面のルーツは中国にあると思われる。

2012年7月例会 - 2012.7.7 鹿児島市役所みなみ大通り別館

井上賢一「太鼓踊りのバチ」
徳留秋輝「中国古代の祭祀の祭具」
濱田甫「姶良市加治木町の史跡の竹と竹製民具」

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