水車からくり 目次 / 1はじめに / 2川畑 / 3平山 / 4西元 / 5郡 / 6東別府 / 7結び / 写真民俗スケッチ - 半島文化HOME

←[郡の水車からくり

6 知覧町東別府の水車カラクリ−浮辺氏神

*川辺郡 知覧町 大字東別府 浮辺集落(かわなべぐん ちらんちょう ひがしべっぷ うけべ)

 町中東部の浮辺集落(大字東別府のうち)でも,大正時代まで,愛宕講(氏神)の六月灯で小型の水車カラクリがあった。浮辺は町中部の東端にあたり,上別府と同じく戦後,上門・下門・新田・田村の合併により誕生した大きな集落である(注14)。主要県道27号(頴娃川辺)線が集落内を東西に通っている。愛宕は浮辺交差点北東脇で祀られていた。
 愛宕は,寛政2年(1790)に浮辺の遠山家に勧請され,明治以降浮辺上郷21戸(上門。旧士族集落)で祀られ,その後浮辺の集落行事として毎年6月24日に六月灯を行ってきた(注15)。現在も,月遅れの7月24日に,六月灯が校区公民館前の広場で行われるが,愛宕の祠自体は浮辺南方神社に移され,その場所は石灯籠などが残るだけである。
 水車の掛けられた溝は,他と比べて狭く,現在はコンクリートの側溝になっている。『知覧町の民俗』に,浮辺の六月灯として次のような報告がある。

 新暦7月24日。昔は村を流れる川に水車カラクリがあった。(現在は,川の上に蓋がありカラクリはなくなっている)このカラクリを動かしていた。また,子供達は,灯籠を神社に奉納していた。今は,公民館へ奉納している。(注16)

図7 浮辺氏神付近」 15.3KB

伝承資料M

●概  要
昔は7月24日に元の集落の青年クラブ(信号そばの空き地)でウッガンサァ(愛宕さん)があり,その六月灯で水車カラクリを回していたと聞いている。

●付随伝承
現在は,子供会・育成会で,7月24日前後の日曜日に,愛宕さんの六月灯を校区公民館前でする。カラクリは今はない。青年クラブは老朽化して現在の校区公民館へ1972年に変わった。

伝承資料N

●概  要
大正時代まであった。自分も小さかったころなので作ったことはなく,見ただけである。ガソリンスタンド前の自転車屋の隣に青年クラブが昔あって,そこに愛宕様がある。7月24日に青年団が中心となってやっていた。

●人形作り
出し物は毎年一緒で,汽車を回していた。汽車は20センチメートルぐらいの大きさ。

●舞台掛け
3尺ぐらいの舞台に山のノリをもって,トンネルを作った。その日の内に舞台 や仕掛けを作っていたのではないか。

●カラクリ
下に川が流れていて,水車が回っていた。人形がくるくる回るだけ。

●上演方法
浮辺4集落合同で,青年団が中心になって夕方からやっていた。

●付随伝承
今は公民館に灯籠をもっていって六月灯をする。昔は生け花も出していた。踊 りはなかった。

水車からくり結び]→

[薩摩民俗HOME]  [サイトマップ]  [カラクリINDEX]


(C) 2002-2004 薩摩半島民俗文化博物館 - 鹿児島・半島文化 - お便り