ヨッカブイ
「ヨッカブイ」基礎データ
ヨッカブイは「夜着被り」のことで、ガラッパ(河童)相撲を取る子供たちのそばで、シュロの仮面を被った青年の大ガラッパが、笹の葉で観客をおはらいし、悪い子供たちを諭す、水神祭りの伝統行事です。相撲甚句18番を踊ることから「高橋十八度踊り」とも呼ばれます。- 場所:南さつま市金峰町高橋 公民館~高橋保育園~玉手神社(きんぽう町 - たまて神社) →地図
- 日時:毎年8月22日 午前9時公民館出発・10時から玉手神社
- 文化財指定:国選択無形民俗文化財「ヨッカブイ」・南さつま市指定無形民俗文化財「高橋十八度踊り」
- メモ:玉手神社には、早めに到着することが多いです。
「ヨッカブイ」写真と解説
ヨッカブイは、水神の祭りで、水難除けや集落安全・家内安全を願う。青年の扮する大ガラッパ(河童)の仮面神が、ガラッパ相撲を取る子ガラッパ(子供たち)の周りで、観客を笹の葉で祓い、悪いことをする子供たちを諭して回る。
ヨッカブイは夜着被りのこと。顔はシュロ皮で覆われた異形をしている。もともとは、子供たちのコガラッパが神社でガラッパ相撲を取り、相撲甚句18曲を歌う行事で、二才衆(青年)が扮する大ガラッパは、それを囃し立てる役であった。現在の子ガラッパは、保育園の園児が扮するが、年少のため相撲甚句は伝承せず、大ガラッパだけが賑やかに踊る。大ガラッパは集落内を回って、悪いことをする子供を諭し、神社で相撲を取り、十八度踊りを踊る。
観客を祓う仕草は、笠沙・大浦で盛んな御伊勢講の習俗とも共通する。また、鹿児島本土で仮面神が登場する行事は珍しく、子供を諭すのは秋田のナマハゲなど来訪神にも通じるものである。
また、南さつま市では、加世田高橋の新川集落でも、水難除けのガラッパ相撲が見られる。
「ヨッカブイ」記録映像
〔実地調査〕
2003・06・07・12・13年の8月22日