吉利太鼓踊り

吉利太鼓踊り写真

吉利太鼓踊りwebアルバム

「吉利太鼓踊り」基礎データ

吉利太鼓踊りは、飾りを付けた4メートルの矢旗を付けて踊る勇壮な太鼓踊りです。虫送りの意味があり、豊作祈願の踊りです。

「吉利太鼓踊り」写真と解説

吉利北区太鼓踊り吉利太鼓踊りは、新暦8月23日に、吉利の南方神社に奉納したされたあと、各集落を回る。もともとは、吉利北区・中区・南区がそれぞれ奉納していたが、現在は順番に毎年一つずつ奉納している。踊り子は鉦2人、小太鼓(コデコ)2人と、20名ほどの大太鼓(ウデコ)で構成される。隊形は鉦・小太鼓が内側に、大太鼓が外側になる二重の円陣を組んで踊る。

鉦役は紺の着物に花笠被り。左手に鉦を持ち、右手の撞木で打つ。小太鼓役は緑・青の着物に花笠を被る。首から胸の下に垂直に小太鼓を吊り下げ、両手に持った桴で打つ。小太鼓には美しい飾り布が垂らされている。大太鼓は、白衣に鉢巻姿。背中に高さ四メートルほどの矢旗を背負う。太鼓は肩から腹の前に垂直に吊るす。

吉利太鼓踊りの矢旗 大太鼓の桴は、ムベ製の細長いもので、実測した吉利北区のものは、長さ42センチ。手元に布製の輪を作ってある。太鼓は48センチ。『日吉町郷土誌』によれば、桴は落とさないように、これを小指に掛けて叩くという〔郷土誌471頁〕。踊りは長い矢旗をゆらし、全体に勇壮なものとなっている。

なお、郷土誌によれば、日置八幡神社でも8月27日に太鼓踊りがあり、組織・服装・踊り方は「吉利の太鼓踊りと大体同じ」としている〔郷土誌474頁〕。

太鼓の音で稲の害虫を追い払う「虫送り」の要素が強い、豊作祈願の踊りと考えられる。

→参考:「薩摩半島における太鼓踊りの桴(バチ)

「日置市の太鼓踊り」記録映像・記録画像

徳重大バラ太鼓踊り
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大田太鼓踊り
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伊作田踊り
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吉利太鼓踊り
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伊作踊り
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〔実地調査〕
2011.10.22(10月第4土曜日)日置市伊集院町徳重神社

〔参考文献〕
編さん委員会編 1988 『日吉町郷土誌・下巻』 鹿児島県日吉町

鹿児島祭りの森